【小樽の風景】小樽商科大学

我儘を言えば、旭山動物園サロマ湖知床半島に行きたかったのですが、それが無茶なことはさすがに私でもわかります。

ということで、近場で行ってみたかったところの一つが、こちらでした。


小樽商科大学に対する個人的なイメージを形成しているネタ元は、何と言っても阿部謹也のこの名エッセイです。

北の街にて―ある歴史家の原点 (洋泉社MC新書)

北の街にて―ある歴史家の原点 (洋泉社MC新書)

BGM的にはこんな感じです。


さて、小樽駅から運河や港のある海側とは反対の山側の坂道を登っていった先、小樽商業高校の先に、そのキャンパスはありました。

キャンパスのいちばん奥にある研究棟・1号館は、阿部謹也がいた当時にもあったのでしょうか。竣工年を確認するのを忘れてしまいました*1


今回はいちばんいい季節に来ましたから、あの本に書かれていた、雪に埋もれたこの場所で紡ぎだされる心象風景などは、想像するのがなかなか難しかったのです。木漏れ日の向こうから聞こえてくるのは、小樽商業の部活の黄色い若い声。そこに吹き抜ける心地よい風と青い空。

研究棟と講義棟とが直結されているのを見て、「やかましくないかな?」と思った私が、雪が降った季節への想像力に欠けていることだけは、よくわかりました。





*1:大学概要で確認すると、1966年3月竣工とのことですね。阿部さんの小樽商大在職は1965-1976年ですから、小樽にいる時期のほとんどの期間、ここに研究室を構えていたということになりますか。