「関西空港閉鎖」を通じて何がどう見えているか:『朝鮮日報』の視角

現時点での記録と備忘のために、とりあえず日本語版メインで。

記事入力 : 2018/09/06 08:40
関空閉鎖で韓国人観光客大混乱
航空券キャンセル・再予約は無料も宿泊・新幹線費用は自己負担

 4日、台風21号による豪雨で関西国際空港大阪府泉佐野市)が閉鎖され、同空港を利用しようとしていた韓国人観光客も大きな混乱に陥っている。

 関西空港発の便は4日午後から5日まですべて欠航し、6日の便も「待機」(hold)状態となっている。関西空港を出発して韓国に向かう韓国の航空会社の航空機は一日平均50便前後、総座席数は約1万席だ。閉鎖されるまでに、4日から6日までの三日間に関西空港を出発する韓国の航空会社の便を予約した乗客は約1万5000人だった。乗客の多くが日程を変更したが、一部は閉鎖されていることを知らずに空港に来てしまい、身動きが取れなくなった。関西空港は5日午前9時から安全が確認された連絡橋の1車線を利用して空港と近隣にある南海電鉄泉佐野駅との間を往復する無料輸送バス35台を運行させた。また、2時間の距離にある神戸港まで行く高速フェリー3隻でも乗客を運んだ。

 関西空港を利用しようとしていた乗客たちは、各航空会社の指示に従って航空便を取り直している。各航空会社は中部国際空港福岡空港など周辺の空港に臨時便を出したり、座席数がより多い大型航空機を投入したりした。大韓航空側は「空港を出て新幹線に乗り、中部国際空港福岡空港・成田空港など周辺の空港に移動する方法を乗客に案内している」と語った。大韓航空は4日と5日に関西空港に飛ぶ予定だった航空機12便を大型機に変更、総座席数を1280席増やした。アシアナ航空中部国際空港から韓国に戻る航空機を通常の174席から302席に変更した。チェジュ航空は中部国際空港に臨時便3便を投入した。

 関西空港がいつ再開されるかは不透明だ。乗客たちは日程に応じて航空便を変更する必要がある。航空券のキャンセルと再予約は無料だが、追加宿泊や新幹線チケットなど他の費用は乗客が負担しなければならない。

 5日以降、日本への旅行を予定していた観光客が航空券をキャンセルする場合は手数料なしで全額返金が可能だ。旅行代理店を通じてパッケージツアーを予約した場合も、金銭的な損失なく予約を取り消すことができる。

イ・ドンフィ記者

http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2018/09/06/2018090600605.html

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記事入力 : 2018/09/06 08:41
関空閉鎖、日本人のプライドを傷付けた台風21号
一夜明かした3000人が空港脱出、再開時期は不透明

 この25年間、数多くの台風に見舞われてきた日本だが、今年の台風21号ほど日本人のプライドを傷つけた台風はなかっただろう。日本人はほかでもない西日本の空の玄関口である関西国際空港が浸水により閉鎖されたことに大きな衝撃を受けている様子だ。しかも、空港が浸水した4日は関西空港開港24周年の記念日だった。空港の誕生日に最悪の浸水被害に遭ったのだ。外の世界から隔離され、停電したまま一夜を明かした利用客約3000人が5日、疲れきった様子で空港を後にする姿に、日本人はぼうぜん自失となった。

 今回の事態は、4日午後1時に2000トンを超える大型タンカーが強風にあおられて、関西空港と対岸を結ぶ全長3.8キロメートルの連絡橋に激しく衝突したことに端を発する。衝撃を受けた橋の自動車用道路が損傷、大阪方面の車両通行が困難となった。橋が分離しているため反対方面の道路は無事だったが、風が強く吹いて車両の通行は不可能だと判断された。空港と対岸を結ぶ電車は午前中に運行が中止された。

 このため、国土交通省は同日午後3時に同空港の閉鎖を決定した。すると最先端施設である関西空港は悪夢の現場に変ぼうしてしまった。空港から出られなくなった日本人や外国人約3000人はコンビニエンスストアに向かったが、水や食べ物はすぐになくなってしまった。人々は空港スタッフから受け取った1人当たり5枚のビスケットや水で空腹を満たした。携帯電話中継アンテナも一部破損して、通信状態も良くなかった。しかも空港のほとんどが停電、光がある場所を探さなければならなくなった。そうして猛暑と不安の中、一夜を明かした。

 日本政府は5日午前5時から「救出作戦」に乗り出した。タンカーの衝突で損傷した連絡橋は交通規制したまま、空港方面の片側のみを使えるようにした。50人乗りのリムジンバス数十台を使って行われた輸送作戦は完了するまでに10時間以上かかった。空港利用者たちはバスに乗るため2-3時間以上並んだ。海上では定員110人の船3隻を動員して22キロメートル離れた神戸空港まで往復して空港利用者らを運んだ。

 関西空港は韓国・中国・日本が1990年代に「アジアのハブ空港」の座を競い合ったころ計画・建設された。海上の人工島に作られた滑走路2本を24時間稼働させている。大阪・京都・奈良などの有名観光地から近いため、外国人観光客が急増していた。最近日本を訪れる観光客が増えているのに伴い、昨年は2880万人が関西空港を利用した。今年は「利用客3000万人」を目標にしていたが、今回の事態で計画修正が避けられなくなったという声もある。

 日本政府は、関西空港をいつ再開できるかはっきりと答えられずにいる。滑走路にたまった水はほぼ引いたが、滑走路の状態は通常通りではない。滑走路を点検・保守する期間がどのくらいになるか「めど」すら立っていない。読売新聞によると、航空会社関係者は「滑走路が再開されても貨物を運ぶコンベアベルトが浸水していれば、乗客を受け入れるのに時間がかかる可能性もある」と語ったとのことだ。

 関西空港が通常通りに戻るのが遅れれば、日本経済に大きな打撃を与えるものと見られる。関西空港の貨物輸送能力は一日平均約2300トンだ。昨年、関西空港経由で輸出された物品の総額は5兆6000億円を上回る。特に関西空港では半導体など中国・東南アジア諸国連合ASEAN)諸国に輸出する部品が多く、他国にも連鎖的に影響が出る恐れもある。一部企業は他空港を利用するなどの対策に苦慮しているが、納期遅延などの被害が続出することもあり得る。

 安倍晋三首相は同日、国土交通省の報告を受けて、関西空港の早期復旧に向け関係省庁が連携して取り組むよう指示した。日本政府は、同空港の浸水の原因について調査を開始する一方、速やかな復旧のため対策チームを設置した。

東京=李河遠(イ・ハウォン)特派員

http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2018/09/06/2018090600619.html

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記事入力 : 2018/09/06 21:23
洪水・台風・猛暑に地震まで…「殺人的な夏」を過ごした日本

 洪水に台風、地震、そして記録的な猛暑…日本は今年、非正常かつ破壊的な夏を過ごす羽目になった。自然災害が頻繁に起きる日本だが、この夏の事態は極めて異例だった。

 今年6月18日、朝の出勤時間帯に大阪をマグニチュード(M)6.1の地震が襲い、5人が死亡、400人以上がけがをした。小学4年の9歳の女児が倒れてきた学校のブロック塀の下敷きになって死亡するなど、2人がブロック塀の下敷きで犠牲になり、これをきっかけに日本では老朽化した建物の一斉点検が行われた。

 7月には西日本を記録的な豪雨が襲い、土砂崩れが起きて住宅が倒壊したほか、堤防が決壊して河川が氾濫し、計221人が死亡した。最大の被害を受けた広島と岡山県倉敷市、またその周辺では1階建ての建物が屋根まで水に浸かった。現在でも1500人以上の被災者が避難所生活を送っている。

 また、7月には日本全域が記録的な猛暑に見舞われた。暖かく湿った空気を含む二つの高気圧が日本上空に長期間居座り、最高気温は41.1度を記録。この猛暑によって少なくとも116人が死亡した。最高気温41.1度は7月23日に東京の北西約65キロにある埼玉県熊谷市で記録され、日本の観測史上最高気温を更新した。

 今月4日には、台風21号(アジア名:チェービー)が25年ぶりに「非常に強い台風」として日本に上陸し、建物の屋根が吹き飛ばされ、車が転覆するなど被害が相次いだ。また日本で一番温雑した空港とされる関西空港が浸水し、少なくとも3日間全面的に閉鎖となった。関西空港は7日に日本国内線に限って運行を一部再開する方針だ。台風21号では11人が死亡した。また、暴風でタンカーが流されて関西空港と本土を結ぶ連絡橋に衝突し、空港で利用客らが孤立。その後、利用客は船などで島外に輸送された。

 6日午前3時ごろには、北海道で震度7地震が発生、道路の至る所で亀裂が生じ、北海道全域が停電した。鉄道の運行は全面的にストップし、午後までに7人が死亡、30人以上が行方不明になっている。

ユ・セジン記者

http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2018/09/06/2018090603464.html

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