乱文乱筆にも限度が…あるのかないのか

私の悪筆乱筆ぶりは、知っている人は知っている事実です。が、その私からしても、これはなかなか衝撃的な記事です。

ハングルは単純な音素記号の組み合わせで構成される文字なので、覚えやすくて書きやすいのですけど、その分、小さすぎる字やインクや印刷がにじんだりかすれたりしている字だと、かえって判別が難しくなったりします。けれどもこれは、もはやそのレベルではないですね。

個人的には、漢字・かな・ローマ字・ハングルのどれを取っても、字はものすごく下手なのですが、かといってキーボードを叩いてメモやノートを取るってのは、苦手というよりできないんです。性に合わないというかなんというか。

そんな私ですから、源氏物語のように文の筆跡で相手のことを慮るといった奥ゆかしさはないにしても、手書き全廃なんてのにはどうにも賛成できない部分が残ります。

日常生活の中で、「書かずに済ます」のと「書けずに済ます」のとでは、大きな違いがあると思うんですけどねえ。

記事入力 : 2011/09/13 10:00:13
判読不能な文字を書くキーボード世代の子どもたち(上)

文字を書かない時代に文字を書けない世代、キーボードに使い慣れ

 「あー、書きたくない」「私の字、誰も読めないのに、これ絶対に書かなければいけないですか」

 ソウル市蘆原区のA小学校。夏休み中だが、特別授業のために登校した4‐6年生の児童20人に、本紙の過去記事を配り「できる限り丁寧に写して書いてみるように」と指示した。制限時間は10分。

 大部分の児童は、文字を書くこと自体を面倒がった。1行書くごとにため息をついたり、1行をやっとの思いで書く児童もいた。ソウル市江南区のB中学校でも状況は同じだった。「パソコンで打てばいいのに、どうしてわざわざ手で書かなければいけないのか」と抗議する生徒もいた。

 本紙の取材チームは、1991年にソウルのA小学校4年生と6年生、B中学校1年生が書いた手書きの文集を入手した。当時はコンピューターが一般化しておらず、「手書き」が当たり前の時代だった。最近の子どもだちが書いた文字と比較すると一目で分かるほど、文字の違いが見られた。

 本紙は20年前と現在の児童・生徒たちの文字を書く能力を比較するため、大韓文字検定教育会に文字の評価を依頼した。正確な判別のため、大韓文字検定教育会側には、字の上手下手にかかわらず、無作為に25件を選んで評価してもらった。その結果、20年前のA小学校とB小学校の平均は両方とも86点。現在の児童・生徒たちの文字は、それぞれ26.7点(A小)と37.9点(B中)だった。


何と書いてあるのだろうか? 2011年、ソウル市蘆原区のA小学校5年生の児童が書いた文字。本紙の過去記事を書き写したものだが、全く判読できない。書写した文章は次の通り。「保健社会研究院は今年1月、韓国のホームレスが1万7815人に達した、と発表した。06年以降の4年間に相談センターを訪れたホームレスを調査した結果、40代の男性が35%で最も多かった」

http://www.chosunonline.com/news/20110913000020

記事入力 : 2011/09/13 10:00:27
判読不能な文字を書くキーボード世代の子どもたち(中)

文字を書かない時代に文字を書けない世代、キーボードに使い慣れ


1991年当時、蘆原区A小学校の6年生が書いた文字

 大韓文字検定教育会のクォン・ヒョクシ理事長は「20年前の生徒たちは、1文字1文字丁寧に書いているのに比べ、最近の子どもたちの文字は、判別すら難しいものが多い。行がきちんとそろっていないものも多く、3人は全く解読不能で『0点』を付けた」と話した。

 今年7月、米国インディアナ州の教育部が小学校の「筆記体」教育を必修科目から選択科目に変更し、この秋の学期から事実上、手書きの教育を廃止した。電子メールと携帯電話の文字メッセージが日常化した世の中で、文字を書くための教育は時代遅れで、時間の無駄だという理由からだ。しかし一部では、手で書くことが、知能や、ある集団の文化的品格と関連した行為であるとして反論も出ている。

 韓国でもノートと鉛筆に代わり、コンピューターのキーボードが主な筆記手段として日常的に使われるようになった。学校の授業ではノートや鉛筆を使うが、字を正しく書くための「書写」は以前に比べてほとんど教えていない。そのため、手書きでは文字がほとんど書けない学生や、若い世代が急速に増加している。

■大人も同様、運転免許センターでは申請書類の字に四苦八苦

 本紙が小中学校の児童・生徒各20人に手書きで文字を書くよう依頼すると、児童・生徒たちは「面倒で書けない」「大変だ」という反応を見せた。文字を書くこと自体をつらいと感じているようだ。

 しかし、児童・生徒たちだけではなく、大人たちが書いた文字も解読が難しいのは同じだ。ソウル西部免許試験場で申請書類の受付を担当する職員は「50‐60代の人が書いた文字はきれいで読みやすいが、30代以下の人が書いた文字はあまりにひどく、職員の間で『足で書いたみたい』と言われるほどだ。特に男子大学生、男子中高校生の文字は判読するのが難しい」と話した。同じ試験場に勤務する別の職員も「20年間勤務しているが、最近は数字の3と5を区別できないほど雑に書かれた字が多く、苦労している」と話した。

http://www.chosunonline.com/news/20110913000021

記事入力 : 2011/09/13 10:00:51
判読不能な文字を書くキーボード世代の子どもたち(下)

文字を書かない時代に文字を書けない世代、キーボードに使い慣れ

 乙支路住民センターで謄本・抄本業務を行っているチョン・ソリさんも「週に2、3回は、自分の名前も判読できないほど乱雑な文字を書く人に出会う。本当に本人なのか信じられず、身分証を確認し書き直すこともある。特に、戸籍謄本などを受け取りに来る新入社員くらいの年齢に悪筆が多い」と話す。

■判読できず虫眼鏡まで使用

 悪筆が原因で、笑えないような状況も頻繁に起きている。芳山中学校(ソウル市松坡区)のイ・スンヨン教諭は「昨冬の期末試験で国語の記述式答案を採点していた際、どうしても判読できない文字があり、虫眼鏡を持ち出して解読を試みた。かなり長い時間をかけたが判読できなかったため、仕方なく減点とし、生徒には『暗号を書いたので減点する』と伝えた」と話した。大光小学校(ソウル市城北区)のファン・ジョンア教諭は「答案用紙を採点したり、手書きの宿題をチェックする際は、頭が痛くなる」とため息をついた。

 こうした状況が急激に悪化したのは、コンピューターが一般に普及し始めた2000年前後。教諭たちは「10年前までは、教諭が黒板に文字を書き、生徒たちがノートに板書するのが当たり前だったが、最近の小学校はノートすら使わないところも多い」と話す。可東小学校(ソウル市松坡区)のキム・ナクスク教諭(49)は「コンピューターを使って勉強した若い教諭が増加していることから、板書を全くしない先生が増え始めている。また、日記をコンピューターのワープロソフトで打ち、プリントアウトしたものをノートに貼って提出する子どもたちも多い。最近では連絡帳に連絡事項を書かず、学校のホームページに載せるケースも多い」と話した。

 時間に追われる現代の子どもたちに「書写の時間」がないことも原因だ。キム・ナクスク教諭は「先取り学習のために複数の塾を掛け持ちする子どもたちには、文字を練習する時間がない。ある保護者から『他のクラスの先生はノートを取らせないのに…。最近は誰もノートに書きませんよ』と言われたこともある」と話した。

 さらに今回の文字の評価では、文字の書き方だけでなく、正書法分かち書きも、20年前と比べ、格段にひどくなっていることが明らかになった。ソウル大学教育学部付属小学校のイ・ヒョンネ教諭は「コンピューターのキーを押すだけで間違った単語を自動修正してくれる機能に慣れてしまっているため、教諭でも正しい正書法を身に付けている人の割合は70%前後だろう。手書き文字の上手下手に重きを置くよりも、思考力を育て、作文力を高めるための基本文法教育を強化し、作文の時間を増やすべきだ」と指摘した。

許允僖(ホ・ユンヒ)記者

http://www.chosunonline.com/news/20110913000022

記事入力 : 2011/09/13 10:02:18
字の教育にこだわる小学校

科目ごとに文字をチェック
先生たちも字の練習

 ソウル市道峰区双門洞にある韓神小学校の児童は「韓神ノート」を使っている。このノートは学校から全員に支給されたものだ。授業中、先生が問題を出すと、子どもたちはノートに答えを書き、休み時間になると科目別のカゴにノートを入れる。算数のノートは算数のカゴに、国語のノートは国語のカゴにそれぞれ提出する。先生たちは集めたノートをチェックし、答えだけでなく文字も修正する。ほんの少し角が曲がっていても赤ペンで直し、翌日ノートを返してもらった児童たちは、赤で修正された文字をもう一度書き直しして提出しなければならない。

 これは40年間続いている、この小学校独自の文字教育だ。学校教育では、字を書く練習が衰退する傾向にあるが、韓神小学校は逆に文字教育を強化しており、注目を集めている。

 担任教諭たちも、各学年の学年主任が作った文字練習帳で字を書く練習をし、3年生以下の児童を対象に行っていた書写大会も、2003年度からは対象を全児童に拡大した。この小学校に25年間勤務しているウ・スンヒ教諭は「書写の時間は、子どもたちもおとなしく文字を書くことだけに集中する。文字教育を通じて、忍耐力や集中力が育つことをこの目で確認してきた。おととし、担任として受け持った3年生の女子児童の両親が、『娘の落ち着きのない性格が直った』と感謝してくれたほどだ」と話した。ファン・ビョンム校長は「デジタル時代を迎え、最近の子どもたちは字を書くのが下手になっているため、教室ごとに『文字練習用補助黒板』を設置するなど、文字教育を強化している。文字はその人の人格を表すものであるため、いい加減にしてはいけない」と話した。

イ・ユジン・インターン記者

http://www.chosunonline.com/news/20110913000024

ちなみにこれらは、どちらも手書き風のフォントだったりします。これくらいの文字を書いてもらえれば、私でも十分に判読できますけどねえ。

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