【ソウルの風景】清凉里588からソウル市立大学校まで歩く。
こちらの二つの記事の続きです。
清凉里588から線路をくぐって反対側に出ると、線路沿いに長ーい共同住宅の建物を見ることができます。
例えば大阪環状線の玉造‐鶴橋間にあるような高架下建築ではありませんが、清凉里駅の線路のカーブに沿って湾曲しながら、延々と続いています。建物同士のつなぎ目つなぎ目に注目しながら歩いていると、それなりの距離をいつの間にか歩き切ってしまいます。
歩き切ったところで、線路の向こうにロッテ百貨店の入る清凉里の駅ビルが見えます。
ここから大通りに合流して北に歩いていくと、交差点を右手に渡ったところに、ソウル市立大学校の正門が見えてきます。特に用事があったわけではありませんが*1、今まで縁がなく行ったことがなかったので、興味本位で立ち寄った次第です。
ところで、時々目につくんですが、「ソウル大学校」を「ソウル国立大学」と訳す向きがあります。私はそれを見るたび、いつもイラッとしています。
そのヘンテコな翻訳の原因はハッキリしていて、「서울대학교」の英語名が「Seoul National University」だからです。ハングル表記を読めない人が英語名だけを見て日本語に直すと、「ソウル国立大学」になるというわけですね。
でも、その大学の本来の名前はあくまで「서울대학교」である以上、その原表記を尊重して、日本語では「ソウル大学校」と表記すべきである、というのが私の立場です*2。例えば、「Korea University」は「고려대학교」であるが故に「高麗大学校」と書きます。これを「コリア大学」とか「韓国大学」とか書くと、いささか非常識なことになると思いますけど、違いますかね?
そこで、です。「The University of Seoul」は、日本語で表記するとどうなりますか?
ヒントは、「The University of Tokyo」の日本語名です。
……そうですよね。後者が「東京大学」である以上、前者は「ソウル大学」にしかなりません。
つまり、この調子で行くと、ソウルには「ソウル国立大学」と「ソウル大学」とが存在することになります。
なんじゃそら?わけわからんぞ。
ね?ですから、大学名は、英語表記に頼ることなく、韓国語の原表記に則って日本語表記を考えるべきなんです。「서울대학교(Seoul National University)」は「ソウル大学校」、「서울시립대학교(The University of Seoul)」は「ソウル市立大学校」と書くべきなんですよ。
…ま、元日のキャンパスには、そんな愚痴を聞いてくれる人は誰もいませんし、清凉里駅に戻って移動しますか。