【南海の風景】南海追慕ヌリ定点観察2018-Ⅱ・その1:とりあえず全景、そして平峴平里自然葬追慕墓域
こちらの小ネタの間に訪れていたのは、言わずと知れた南海追慕ヌリ。前回訪問が2018年1月で、今回の訪問が2018年12月だったのですが、まあほぼ1年の間隔が空いています。
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入り口付近でタクシーを降りて、まず目についたのが、工事現場。
駐車場を中心にトラックや重機が置かれて、実際に工事が進められていました。城内の横断幕では「拡張工事」ということになっています。ま、ここもできてある程度年月が経ってますから、再整備工事は必要になってても不思議ではありません。
とりあえず、前回とほぼ同じ位置から全景を。
変わってない…ことはないですね。駐車場すぐ上の土葬墓域はともかく、その向こうの道路上にはけっこう変化があるぞ。
てことで、向かいの斜面側に移動。追慕ヌリの中で一番古い土葬墓域を過ぎて、平峴平里自然葬追慕墓域へ移動します。
この追慕墓域の入り口すぐ上の無縁墳墓安置壇には、かつてここにあった共同墓域の無縁墳墓の改葬が進められた後、さほど大きな変化は見られません。整備が終わればその後は数の増加も墓参者の来訪もほとんどないでしょうから、これはまあ当然です。
問題は、それ以外のところです。
うん、前回以前にもその傾向は見えていましたが、もう完全に、宗中・門中墓地が個人墓や夫婦墓を圧倒しつつありますね。
形式的に若干の違いこそあれ、というか、秩序だった墓域の形成を放棄して、各人好き勝手にやってる感が濃厚です。こういう状況を予定して、円形の植え込みをレイアウトしたとはちょっと考えにくいです。
てか、これなんか「自然」要素ないやろ…。火葬遺灰を埋めるってだけで、芝をつぶす過剰な石物は、もはや本来イメージされる「納骨平葬」とは遠くなってきています。
で、現在の工事でこの墓域に造成されているのが、これです。
この墓域造成時の自然葬地としてのコンセプトは事実上放棄され、宗中・門中墓地の集合する共同墓域としての再整備が進められています。いまは一部の区画にとどまっていますが、これがさらに拡張されるのか、また円形植え込み周辺のエリアからのスプロール現象がさらに進行していくことになるのか。どちらもその余地をまだ残しているだけに、今後の展開をなお見守っていく必要がありそうです。