大学スポーツで続く韓国スポーツ界のゴタゴタ

日本でもこの手の疑惑はいろいろありました。過去形にしていいのかどうか、自信はありませんが。

大学スポーツが国内スポーツの重要な部分を担っていて、それが大学の経営にもつながっているという構造のもとで、現場の個人のモラルを云々してしっぽ切りに終わるのではなく、スポーツ界として制度的な公正性や透明性をいかに確保するか、といった方向に議論が進んでほしいですね。

記事入力 : 2012/05/06 06:13
【コラム】大学スポーツの「金まみれ病」を根本から治療せよ

 最近はスポーツ界がどうも落ち着かないようだ。先月「一部の大学チーム監督が、高校生選手を大学の新入生募集が行われる前にスカウトするため、高校の監督や父兄などに金品を手渡していた」などとマスコミに報じられ、問題となった大学のバレーボール部やバスケットボール部の現監督たちだけでなく、その後プロチームに転身した監督まで検察に呼ばれて事情聴取を受けた。昨年以降、サッカー、バレー、野球などプロスポーツ八百長問題が相次いで発覚し、その影響がまだ完全には拭い切れていない中、今回のスキャンダルで関係者は戦々恐々としているようだ。

 この問題で検察は、バレーとバスケットのプロと大学の監督たちが過去に高校の有望選手をスカウトする際、実際に金品をやりとりした証拠をすでにつかんでいるという。事情聴取で検察は、大学バスケットボール1部リーグに所属する12校のうち、10校の元監督や現監督、さらにそれ以外のチーム関係者などに対し「韓国バスケットボール連盟(KBL)が各大学に支給した支援金を、高校選手のスカウトに流用したかどうか」について問いただしているという。ただしこの事情聴取に対しては「このままでは大学スポーツは完全に機能しなくなってしまう」「数十年以上にわたり当然のように行われてきたことを突然問題視し、あまり事情に詳しくない監督たちを犠牲にするのか」などの批判も相次いでいる。

 監査院が今年2月に公表した「大学スポーツ特待生選抜監査報告書」によると、首都圏の9大学はここ3年間に5種目72人の高校生選手をスカウトし、29億ウォン(現在のレートで約2億1000万円、以下同じ)の経費を使ったとされている。その際、技能がやや劣る選手を優秀な選手と同時に入学させるという条件付きで、裏金がやりとりされたケースもあった。これは俗にいう「抱き合わせ販売」のようなものだ。このような形でやりとりされる額は、1年間に少なく見積もっても数十億ウォン(10億ウォン=約7100万円)、多い場合には100億ウォン(約7億1000万円)を上回るとの見方もある。

 ただ、選手のスカウトをめぐるうわさ話は最近になって出てきたわけではない。1960年代にも「現金の風呂敷包みによるスカウト」がマスコミから何度も批判されたほか、1970年代にはスカウト合戦がさらに過熱したため、その対策として大学のスポーツ特待生選抜の対象を「団体競技で全国ベスト4以上の成績を収めた選手」に限定する制度が政府によって導入された。ところがその影響で、高校チームはどんな手段を使ってでもベスト4以上に入ろうとしたため、今と同じように数々の不正、腐敗、暴力、金品のやりとりなどが大きな問題となり、ひどい場合には相手チームの選手を試合前に拉致するケースも決して珍しいことではなかった。

 米国には100年以上の歴史を持つNCAA全米大学体育協会)がある。大学のスポーツ選手が公正かつ安全に、またスポーツマンシップに立脚して競争できるよう監視する組織だ。NCAAは選手の選抜、練習時間とシーズン、大会への参加選手の数、財政支援などに対して細かく具体的な規定を設け、これに違反した場合には厳しい処分を行う。中には監督がスカウトしたい選手に電話をかける回数まで制限する項目もある。実際にある大学では、バスケットボール部監督がこのルールに違反して高校生に規定回数以上の電話をかけたため、監督が解雇された上、問題に関わっていない大学生選手たちまで奨学金の取り消しという厳しい処分を受けた。

 韓国でも2年前に、韓国大学スポーツ総長協議会が発足した。51大学が名を連ねるこの協議会は、バスケットボールとバレーボールの強化に力を入れる15大学に「スポーツ特待生スカウト誓約書」を提出させた。誓約書には「金銭によるスカウトは絶対に行わない。これに違反した場合には懲戒を甘受する」などの項目が記載されている。

 スカウトに伴う金品授受という悪習を絶ち切るため、このように大学側が新たな組織を立ち上げてルールの取り決めに合意したのは高く評価すべきことだ。しかし懲戒は非常に生ぬるい。大学の総長(学長)が連帯して責任を負うとか、その部を解散させるといった厳しい処罰を決めておくべきだ。また、チームの維持に必要な経費を大学が全額面倒見るという仕組みも見直す必要があるだろうし、さらに監督の身分もあるレベルまでは保障しなければならない。これらが実行に移されなければ、力のない人間たちを前面に立たせて違法・脱法行為を行う悪習は絶対になくならないだろう。毛細血管のように根を下ろしている大学スポーツの「金まみれ病」を根本から治療するには、関係者全員が歯を食いしばって苦痛に耐える治療期間が絶対に必要なのだ。

趙正薫(チョ・ジョンフン)スポーツ部長

http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2012/05/06/2012050600027.html

上のコラム*1に書かれている大学バスケットボールについての事実関係は、おおむねこの先々月の「東亜日報」の記事に書かれている通りのようです。

KBL지원금, 스카우트비 젖줄?… 대학농구 감독 10명 조사
기사입력 2012-03-17 03:00:00 기사수정 2012-03-17 03:00:00

■ 檢, 감사원과 별도 수사… 19일 정규리그 앞두고 뒤숭숭

대학 운동부 스카우트 비리의 악순환은 끊어질 것인가. 검찰이 최근 대학 농구부와 배구부의 고교 우수선수 영입을 둘러싼 검은돈 의혹에 대해 강도 높은 수사를 벌이고 있는 것으로 16일 전해졌다. 서울중앙지검 특별수사2부(부장 한동영)는 전현직 대학 농구, 배구 감독뿐 아니라 고교 농구부 감독들까지 참고인 자격으로 불러 조사하는 것으로 알려졌다.

대학농구연맹 박건연 전무는 “대학농구 1부 리그 12개 팀 가운데 10개 학교가 조사를 받은 것으로 파악됐다”고 말했다. 이 감독들 중에는 모 대학 사령탑을 거쳐 현재 유명 프로농구팀 현역 감독 김모 씨도 포함됐다. 검찰은 김 씨가 대학 지휘봉을 잡던 2008년부터 지난해까지 받은 한국농구연맹(KBL)의 지원금 중 일부를 유망주에 대한 사전 스카우트 비용으로 빼돌린 것은 아닌지 의심하고 있다. 김 씨는 “4시간 정도 참고인으로 조사를 받았다. 대학 감독 시절 선수 스카우트와 비용 처리 과정 등을 확인받았다”고 말했다.

검찰은 감독들이 기금을 스카우트비로 전용하거나 개인적으로 유용했다는 첩보를 입수하고 감사원 감사와는 별도로 내사를 벌여온 것으로 알려졌다. 또 일부 감독은 특급 선수를 받으면서 같은 학교의 기량이 떨어지는 선수 몇 명을 함께 선발해주는 이른바 끼워팔기 식 ‘다키아와세’ 관행으로 금품을 수수한 혐의도 있다.

대학 배구의 경우 전현직 감독 4명이 15일 조사를 받았다. 이 중에도 현직 프로팀 감독이 포함돼 있다.

검찰의 수사는 감사원의 대학 운동부 스카우트 감사에 따른 후속 조치로 이뤄졌다. 지난달 1일 감사원은 수도권 9개 대학을 감사한 결과 지난 5년 동안 5개 종목 72명의 선수를 사전 선발했으며 29억 원을 썼다고 발표했다.

수시모집 이전에 유망주를 미리 선발하는 사전 스카우트는 2000년 이후 전면 금지됐으나 그동안 은밀히 진행됐다는 게 공공연한 비밀이었다.

스포츠토토 판매 수익으로 발생한 KBL의 지원금은 신인 드래프트에서 선수를 선발한 구단이 해당 대학에 전달한다. 지원금 전체 규모는 연간 10억 원을 웃도는데 학교마다 많게는 2억 원이 넘고 프로팀에 선수를 못 보낸 학교도 3000만 원 안팎을 받는다. 지원금은 훈련과 선수 육성 등에만 쓰도록 돼 있지만 잡음이 끊이지 않았다. 스카우트 비용 마련을 위한 지원금 세탁 목적으로 장기 해외 전지훈련을 떠난다는 의혹까지 돌았다.

대학 농구는 19일부터 2012시즌 정규리그를 개막한다. 대학 배구도 29일 전국춘계대회를 앞두고 있지만 뒤숭숭한 분위기에서 관계자들은 사태 추이를 주목하고 있다. 한 원로 농구인은 “성적에 목을 매다 보니 스카우트 경쟁이 과열됐다. 선수들도 무리하게 고액의 몸값을 요구하는 게 현실이다. 관행처럼 여겨진 스카우트 비리가 개선되는 계기가 마련돼야 한다”고 지적했다.

검찰 관계자는 “소환된 감독들은 모두 참고인 자격으로 조사를 받은 것이고 승부조작과는 관련이 없다”며 “조사 결과에 따라 사법 처리 수위를 결정할 방침”이라고 확대 해석을 경계했다.

김종석 기자
장관석 기자

http://news.donga.com/3/all/20120317/44834246/1

ちなみに、そこで問題になっている大学バスケットボールリーグ1部リーグの12校の名前は、上記の記事には出てきませんが、例えばこの建国大学校の学内ニュース記事などを見ればわかります。

투데이뉴스 - 건국대 농구부, 상명대 꺾고 파죽의 3연승 행진


2012. 4. 12일 기준(한국대학농구연맹제공)

2012年シーズンは、慶熙・高麗・建国・延世・檀国・東国・中央・漢陽・明知・祥明・成均館・朝鮮という顔ぶれのようです。祥明大には天安キャンパスのイメージも強いのですが、ここも含めて11校がソウルの有力大学で占められています。唯一の地方勢である光州の朝鮮大学校は、最下位と苦戦中。大学スポーツ界のゴタゴタの浄化とともに、地方大学にも光が当たるような構造改革を望みたいところです。